世界が射精する日

 カラオケ屋の前で,客引きがビラを配っていた.そうだ,今日は金曜日だった,世間では明日は休日なのか,と改めて思い出す.


 店の中で順番を待つ人々.その光景に,ある人の言葉がフラッシュバックした.
 「カラオケの順番待ちというのは要するに気持ちよくなるために待っているわけで,風俗の順番待ちと根本的に恥ずかしさは変わらない」
 この言葉を誰が言ったのか(書いたのか)はもう忘れたが,人々が椅子に座り順番を待つ姿があまりにも風俗然としていて思わず苦笑を禁じ得ない.


 ちょうどその時,Mr.Childrenを熱唱しながら,ひとりの男が私の横を通り過ぎた.歌と射精のアナロジーに,一つの考えにたどり着く.
 そうか,これはオナニーなのか.公開オナニーなのか.
 そう思いついて膝を打った.積年のもやもやが晴れた気分である.今一度,言わせて欲しい.カラオケボックスでもないのに突然歌い出すのは公開オナニーであると.


 どうでもいいがオナニーオナニー書きすぎだと思う.