負け組

 私は、あまり「勝ち組・負け組」の区別をするのが好きではありません。
 だけど、これだけは言いたい。声を大にして言いたい。
 「財布に同じ種類の硬貨を5枚以上入れている奴は負け組」
 普段、私はこれといったポリシーを持たずに生活していますし、仮にポリシーがあったとしても、それはふとした瞬間に覆る脆いものです。「暖房・冷房は絶対に使わない」とか「『そうか』と言われたら『相乗平均』と言ってしまう」とかその程度のものです。いや言わないけど。
 でも、これだけは譲れません。
 財布には、同じ種類の硬貨は4枚までしか入れる必要はないのです。
 なお、補足しておくと、5円、50円、500円は2枚財布にある時点で負け組。
 小銭がたくさんあるときに、778円の買い物をして1000円札だけ出す、などというのは怠惰の極みな訳ですよ。私に言わせると。
 どうして、財布に小銭が飽和しているときに、さらに100円、10円、1円を2枚ずつ増やさなければいけないのかと。貴様は財布の重さに満足しているだけではないのかと。財布裂けるぞ。
 私の財布は、昔大量に小銭を詰め込んでいたせいで大穴が開いて、小銭が漏れてきます。ウミガメが卵産むかのようにボロボロ漏れる。
 だから、500円、50円、5円が財布に無かったら1333円をすっと出さなければいけないのですよ。50円があったら1283円を何気なく出さなければいけないわけですよ。
 嘆かわしいのは、そういう払い方をすると、動きが止まる店員がいることです。まるで、Winny起動しすぎでディスクが隅々まで断片化されたパソコンみたいに、ビターっと止まる。
 レジ打ちをする人間というのは、たとえどんな金を渡されたとしても動きを止める、などということがあってはいけないわけですよ。1円玉50枚持ってこられた、などというならそれは断る権利がありますが、おつりが555円になるくらいでは何事も無かったかのように処理しなければいけないのですよ。
 ちなみに、個人的な経験則ですが、田舎になればなるほど、店員が止まります。それから、留学生のコンビニ店員もよく止まる。あと10年研修やってから来やがれ。